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寿大聡

寿大聡のコラム侍

仲代達矢主宰の無名塾出身。2013年 三池崇史監督作品『地球兄弟』主演。同年、ローマ国際映画祭特別上映作品に選ばれ、三池崇史監督と共に同映画祭のレッドカーペットを歩く。その他主演作:長崎の鐘/紀伊国屋ホール、婢伝五稜郭/俳優座劇場、荒木町ラプソディー/シアターX、蜩ノ記/NHKラジオドラマ、五稜郭残党伝/俳優座劇場、夜を急ぐ者よ/俳優座劇場、他、映画ドラマ多数出演

『秋の夜長に映画はいかが?』

2016.11.20

さあ!11月号も頑張っていきたいと思います寿大聡の「コラム侍」ですけれども。えっ!?はやっ!!もう11月!!??もう一年終わっちゃうじゃん!!いやこの時期毎年思いますね、本当に。特に今年は異常に早かった気がします。今年は夏あったかな?春からいきなり秋来たな。っていうくらい夏感が無く、今とっても秋特有の切ない気持ちです。

昨日映画のプロデューサーと飲んで今年も沢山映画が公開されたね~なんて話になって、あれは面白かったあれはあんまりだったみたいな話に自然となるのですが、この日本だけでも相当数公開されていて、それでも話題になる映画は2~3本で、本当に映画の世界って厳しいなと改めて痛感させられております。

さて、今年公開された映画といえば?と街行く人に聞いたら、映画好き映画オタク映画業界の人以外の方の答えは数本に限られてきます。今年公開されたと認知されるだけでも物凄い大変なことで、観客動員が100万人を超えた!なんて言ったら宝くじを当てるより大変な事です。多くの映画が悲しいかな、人々に知られず、そして莫大な赤字を叩き出して消えていくという現状で、では何故映画は作られるのか?何故映画人は映画を作るのか?それはやはり、映画には夢があり、そして作り手のこれを伝えたいという情熱、結局この2点に尽きると思うのです。ただでさえ映画館に足を運ぶ人が減っている今、それでも映画を作り続ける方々を心から尊敬しますし、憧れます。良い映画面白い映画が沢山あるにも関わらず、そのほとんどが人々に知られず日の目を見ずに埋もれていっております。

僕の中で非常に思い出深い映画で「CMタイム」という作品があるのですが、これは生まれて初めてメインの役を演じさせて頂いた作品で、黒木瞳さんが主演を務められたドタバタコメディーなのですが、この作品もトラブルに次ぐトラブルで公開されたのが撮影から2年後。手前みそで申し訳ないのですが、決して面白くない作品ではないのです。むしろ面白いです。なのに全く話題にも何にもならず・・・。そして私の人生初の感動的な舞台挨拶にはなんと・・・!
主演も監督も来ず・・・!!!
はい、つらい思い出はここら辺にしておきます。
つまりは、映画が公開になるというのはメチャメチャ大変な事で、多くの苦難をスタッフ皆さんの凄まじい努力で乗り越えてやっとなのです。無事に公開されるだけでも奇跡で、ましてやヒットとなるともう気が遠くなりますね。

皆様!映画は是非映画館で!同じストーリーでも映画館で見ると何倍も面白いのです!先ず映画館で観て、DVDが出たらもう一度ご自宅でお楽しみくださいませ。
今月も有難うございました。また来月お会いしましょう。

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