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寿大聡

寿大聡のコラム侍

仲代達矢主宰の無名塾出身。2013年 三池崇史監督作品『地球兄弟』主演。同年、ローマ国際映画祭特別上映作品に選ばれ、三池崇史監督と共に同映画祭のレッドカーペットを歩く。その他主演作:長崎の鐘/紀伊国屋ホール、婢伝五稜郭/俳優座劇場、荒木町ラプソディー/シアターX、蜩ノ記/NHKラジオドラマ、五稜郭残党伝/俳優座劇場、夜を急ぐ者よ/俳優座劇場、他、映画ドラマ多数出演

『せいせいするほど、愛してる』

2016.8.20

八月号!!!
ガチアツのなか、今月もやっていこうと思います!!!
先月、富山にいる、小さい時から可愛がってくれた、晩年期ちょっと前の勝新さんに激似の大好きなおじちゃんに、「さとし!あのコラムの文章全然ダメ!てにをは、ぐらいちゃんと書け!」と電話で注意を受けましたが、学者や文化人ぶってる奴らのコラムじゃあるまいし、型にハマらないよ感が「コラム侍」スタイルなので、大好きな富山のおじちゃんを完全に無視して今月も真面目にフザケテいきたいと思います!!!
といっても、今月はフザケられるストーリーが全く無くてどう面白い事を書こうか悩んでおりますが・・・

ここ数か月は、日々役をこなすのに必死で全く気持の余裕が無くて、しかし、今月こそは!必ずやどこかの島に行って夏をちゃんと感じたいと思っております!というのも、一度十年ほど前に、今も仲が良い役者、いわいのふ健(久保裕也)さんから「さとしー、最近ちゃんと四季を感じてるか??」と言われた事があって、確かにその時、目の前にある舞台の膨大なセリフ量に心も頭も支配されて全く四季を感じる余裕など微塵も無くて、言われてみてハッとなったのを今でも覚えています。季節ごとの匂いや風景、風、気候、旬の食べ物等々、季節ごとに変化するそれらが影響を与え、今僕がやっている芝居の礎になってたり、文化とはそういうところから育まれて今日まであったりするわけで・・
なのでその時、季節を肌身及び精神に感じられなくなった自分は果たして本当の人間なのか?忙しさに支配され心の豊かさを奪われたロボットになってしまったのか?だとしたら、この現代でも解明出来ない奇跡の生物である人間、その人間を演じるというこの職業において、いつか僕の表現が紋切型になり、人間の真実に迫れず、全てが振り付けや段取りになって、結果全てがロボット的な段取り役者になって、全ての表現が頭打ちになってしまうのではないか?などと不安になった事があったのです。
折角日本人に生まれて四季がある中で育ち、それぞれの季節は優しさや厳しさや寂しさやもどかしさ、色々な事を教えてくれる環境にいるのだから、それらを十分に感じて生きないともったいないと感じる今日この頃です。
まっ、だからといって、仕事そっちのけで遊んでばかりいられないですよね。なので、
たまに、ふと立ち止まって感じてみる、をしていきたいと思います!
だから!!
スケジュール次第だけれど!!
必ず島に行くぞ!!
皆様も海、川には十分にお気をつけて今夏もお遊びくださいませ!!
僕も夏をせいせいするほど愛しています!!
んん!?せいせいするほど、愛してる・・・!?
そう!!!
この夏、毎週火曜日22時はせいせいするほどTBS「せいせいするほど、愛してる」を見て下さいね!!!!!!
では、また来月お会いしましょう!!!!

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