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寿大聡

寿大聡のコラム侍

仲代達矢主宰の無名塾出身。2013年 三池崇史監督作品『地球兄弟』主演。同年、ローマ国際映画祭特別上映作品に選ばれ、三池崇史監督と共に同映画祭のレッドカーペットを歩く。その他主演作:長崎の鐘/紀伊国屋ホール、婢伝五稜郭/俳優座劇場、荒木町ラプソディー/シアターX、蜩ノ記/NHKラジオドラマ、五稜郭残党伝/俳優座劇場、夜を急ぐ者よ/俳優座劇場、他、映画ドラマ多数出演

『海外欲』

2016.3.20

えっ!!あれっ!!もう三月!!??
いやいや早すぎでしょう、時が経つの!!!
この前正月だったじゃん!!!という事で、今月もやらせていただきます寿大聡の「コラム侍」ですけれども。
いや本当に早くないですか、三月になったの!!
また今年もあっという間に過ぎてしまいそうで怖いです。
子供の頃はこんな風に、時の過ぎ行くスピードについて考えた事も無かったのに、やはりいつの間にか年を重ねおっさんになっているのでしょうね。20歳ぐらいから精神も行動も変わってないと思ってたのですが・・・。

人生は長くない!!!やりたい事を必死にやって後悔せず死にたい!!!とか思ってると、今の時の経つスピードに対し、焦りしか生まれず、毎日全く落ち着けないのです私。

そんな中、何だか最近海外への欲求がメラメラムラムラ、脳内や胸に湧き出ていて、というか最近とかじゃなく、母が大のアルパチーノファンだったことから、家でテレビが流れず映画かけ続けの家庭で育ち、幼少の頃は海外の映画しか観ず過ごしたせいでキチンとした社会人になれず今の職に就いていますし、もうずっとなのでしょうが、海外の仕事への憧れは心に強くあるのです。
だからこそ、人生をフルに!やりたい事をやる!とか思うと、「お前は海外へ行かなくていいのかい?このまま日本でいいのかい?へっへっへっ。」という悪魔の囁きが聞こえてくるのですよねー。幼少期の環境のせいなのか、僕自身が海外に尊敬する役者が多いせいなのか・・・。この海外で仕事をするという事に対する思想は、本当に日本の役者内で其々でありまして、「日本人である以上、日本に重きをおいて日本で活躍するべき!!日本にもっと誇りを持て!」という方もいますし、「海外はただ単に興味が無いし」という方もいますし・・・。けれどね、僕の海外欲を確信した瞬間を感じた事があって・・・。

2013年のローマ国際映画祭に世界の三池崇史監督と参加し、レッドカーペットを一緒に歩き、ローマにしばらく滞在し、参加している海外俳優は全員世界的なビッグスターだらけで、もうその華やかさったら想像を絶するほどでした。いや本当に凄かったのです!!
「きた!!!きたぞ!!!もうこれで!!!やっと!!!今までの屈辱や苦労が報われた!!!死ぬことを何度も考えた人生が全て変わった!!!日本に帰ったら海外スターの仲間入りとして扱われるだろう!!!待ってろ!!日本!!!」
そして、堂々と日本に帰ったところ!!!
日本では!!
全く報道されない!!
という事は、誰も知らない!!!
という事は、仕事内容も生活も変わらない!!!
という事は、また脇も脇も脇の役から地道に仕事をやる!!!
さすが、鎖国日本社会!!
という結果でした・・・。馬鹿野郎!!!!

けれどね!
本当に素晴らしい経験をさせて頂きましたし、あの雰囲気を知ってしまったら、また世界で!!海外で頑張りたい!!となってしまうのです。
勿論!日本で活躍したいという思いが強くありますので、日本でも海外でも仕事できるような俳優に今年も目標を持って頑張ります!!

ただ!!
海外、特にアメリカ行けば何とかなると思ってる勘違いアマチュア役者が本当に嫌い!昔っから大嫌い!!
いや、多いよね最近!日本で駄目だから、逃げるようにしてアメリカとか行くんだよね、あいつら。
英語喋れるようになっても、馬鹿は馬鹿だからね。
英語喋れるようになっても芝居下手な奴は芝居下手だからね。あいつら、勝手に海外の方がレベル高いとか思っちゃってんだよね、憧れてるから。実際に共演したこともないくせにね。日本の俳優はアメリカ、イギリス、アジア圏でも本当にレベル高いからね。映画の製作費が少ないだけだからね、海外に劣っているところは。だって、海外は国がお金を投資して映画作ってんだもん、何十億も。そりゃあ、作品自体としてはかなわないわ。映像凄いもん。けど、役者の演技に関してはそれとこれとは別!

はい。僕も、海外行けば何とかなると思ってる勘違い野郎にならないよう、地に足つけて今を精一杯頑張ります!
その中で、海外作品に繋がるチャンスがあれば一杯頑張ります!

皆様はいかがでしょう??海外欲ってありますか??
せっかくなら、仕事じゃなく旅行で行くのが一番良いですよね!
もう春の季節です。どうぞ体調にお気をつけて!
では、また来月よろしくお願いします!

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