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寿大聡

寿大聡のコラム侍

仲代達矢主宰の無名塾出身。2013年 三池崇史監督作品『地球兄弟』主演。同年、ローマ国際映画祭特別上映作品に選ばれ、三池崇史監督と共に同映画祭のレッドカーペットを歩く。その他主演作:長崎の鐘/紀伊国屋ホール、婢伝五稜郭/俳優座劇場、荒木町ラプソディー/シアターX、蜩ノ記/NHKラジオドラマ、五稜郭残党伝/俳優座劇場、夜を急ぐ者よ/俳優座劇場、他、映画ドラマ多数出演

『最終回』

2017.3.20

ついに!!!とうとう!!!最終回でございます!!!
寿大聡の「コラム侍」、皆様に支えられてどうにかこうにか今日まで続ける事が出来ました!!!
本当に有難うございます!!!

振り返りますと、2015年の6月から始まり毎月毎月身の周りで感じた事や思った事、起きた出来事を気持ちのままに書かせて頂きました。「さすがに今月はもう書くネタないよなー」なんて思っていてもパソコンの前に座り、細かくその月の記憶やそれに伴う感情を呼び起こすと何かしら見つかるものですね。
ほぼほぼ愚痴や不満ネタでしたが・・。

2年近くこのお仕事をやらせて頂き、違う分野のお仕事のようにみえて、実は役者としてとってもためになるお仕事であり、役者は演じる上でその役の感情になる事が勿論必須ですが、その役の感情に近づくために、「自分の過去に本当にあった出来事」を思い出し、怒りや悲しみや喜びや様々な複雑な感情を呼び起こし、それらを使って演じることもあります。感情だけでなく、感覚に対しても同じくあり、簡単な例ですとその役が腹痛をおこすシーンの時には実際過去に自分が体験した腹痛の痛みを思い出しその役へアプローチするわけです。これらを「感動記憶」、「感覚記憶」と言いますが、これらの実体験した記憶をその役に投影し置き換えていくことで、オーバーで嘘くさい演技ではなく、リアリティある演技に近づいていけるという事です。まっ、あくまで無限にある役へのアプローチの中の1つの手法ですがね。ですが、かなり世界的にも流行ってるやり方ですね、これは。つまりはロシアはスタニスラフスキーさんから伝わり、NYでリーストラスバーグさんが確立したメソッド演技の1つですね。この手法は演じる上で全くもってすべてでは決してないのですが、必要な時もしばしばあるのです。
毎月毎月、この「コラム侍」をやらせて頂いたおかげで、自分に起こった出来事や感じた事を思い出し、記憶や感情や感覚を細かく呼び起こすスピードが以前にも増して速くなった気がしています。

さて、本当の最後になりますが、改めまして今回のお仕事に出会えた事を心から、田原さん、野田さんに感謝申し上げます。
そして、今まで応援し支えて下さった読者の皆様、本当に有難うございました!!!また、何かの機会に皆様にお会いできるよう日々精進します!!!
ではでは、またいつの日か!!!

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