FILT

カンニング竹山

カンニング竹山

カンニング竹山

撮影/橋本直貴
構成/大塩 大
スタイリング/濱中麻衣子(桐原事務所)
衣装協力/チェックハット オーバーライド明治通り店(03-5467-0047)

芸人として脂の乗り切った49歳。ふと、自身の趣味に思いを馳せる。

カンニング竹山が、さまざまな“好きなこと”を語るこの連載。

第11回は、番組をきっかけにハマったオートバイのこと。

カンニング竹山

 バイクにまつわる最初の思い出は、小学校のときですね。家にナナハン(750ccの大型自動二輪車)があったんですよ。親父が昭和15年生まれで、当時は普通免許を持っていたら、ナナハンにも乗れる時代だったから、よくバイクの後ろに乗っけてもらったりしました。

 いつの間にか、そのバイクがなくなったと思ったら、兄貴がカワサキの50ccを買ったんですよ。兄貴は、そのバイクで予備校に行ってましたし、僕もよくまたがって遊んでました。

 16歳になったら、スクーターブームが来て、兄貴のバイクも壊れていたので、初めてスズキのアドレスという50ccのスクーターを買ったんです。高校生のときはバンドをやっていたので、そのスクーターでスタジオに行ったり、なんとなく友達みんなで油山にスクーターで行って、夜景を見たりしていましたね(笑)。もう福岡にいたときの移動は、ほとんどスクーターでしたよ。

免許もないのに

バイクを

買っちゃいました。

 東京でもスクーターに乗っていたんですけど、でも、どこかでもっと大きいバイクに乗りたいという思いはあって、そういう機会を探していたんです。

 そんなとき、『TOKYO BB』という、テレビディレクターのマッコイ斉藤さんとおぎやはぎの矢作(兼)くんがやっている番組から出演依頼が来たんですよ。「バイクの免許ないから」と言ったら、「バイクの免許がなくても大丈夫! 原付免許を持っていれば専用のコースでモトクロスバイクに乗れるし、乗り方も教えるから出て」と返されたので、出演したんです。

 埼玉のモトクロス場で、選手に教えてもらいながら125ccに乗ったんですけど、これがやっぱりすごく楽しくてね。で、そのままバイクショップに連れて行かれて、インディアンFTR1200というバイクを「買いますか?買いませんか?」って選択を迫られてしまったんですね。もちろん最初は「買わないでしょ!」って断ったんですけど、もうバイクの楽しさを知ってしまったし、欲しくなっていたんで、免許もないのに買っちゃいました。

 そこから免許を取らなきゃいけないから、自動車学校に通いました。大型バイクの免許は、まず中型の免許を取得しなきゃいけないんですけど、中型免許の教習の初日は、30代後半のお兄ちゃんと僕の2人で技能教習を受けたんです。で、教習が終わったら、そのお兄ちゃんが話しかけてきて「実は、竹山さんが番組でFTRを買ったのを観て、僕もバイクに乗りたくなって免許を取りにきたんです」って言うんですよ。いや、すごい偶然でしたよ。「え~そんなことあるの?」と驚きました。そんな出会いもありつつ、時間はかかったんですけど、なんとか大型二輪免許を取ることができたんです。

カンニング竹山

 はじめてのツーリングは、番組でお世話になったバイクショップのハーレー軍団と、俺と矢作くんとマッコイさんで走りました。高速道路に乗る前にその辺で練習したんですね。でも、やっぱり初めてだから怖い。そう告げたら、「高速のほうが走りも安定するし、むしろ安全。それに、みんなが守るから大丈夫だよ」と言ってくれるんですよ。それで安心して、高速に乗ったんですけど、もう秋晴れで、めちゃくちゃ気持ちよくて。バイクってこんな楽しいのかと思いました。やっぱり、車と違って風を直接受けるので、自分がダイレクトに操縦している感じがするんですよね。よくバイク乗りの人が「風になる」とか言いますけど「あ、こういうことなんだ」って実感しました。

あのときの感覚を

思い出させてくれる

アイテム。

 実は今、いろんな人に「ツーリングに行こう」と、声をかけているんです。この間は、バイきんぐの小峠(英二)に声をかけたんです。小峠もバイク乗りだから「どこか連れて行ってよ」って言ったら「行きましょう!」って返してくれて。 それと、同じ事務所のメイプル超合金の安藤なつ。彼女もハーレー乗りだから「安藤、免許取ったから、ツーリングに行こうよ」って誘ったり、千原せいじさんとも以前、「免許取ったらツーリング行きましょう」と話していましたね。他にもいますよ。スピードワゴンの井戸田(潤)くんもハーレー乗りですし、日本テレビの久野(静香)アナウンサーとも、番組でお会いする度に、バイクの話をしています。

カンニング竹山

 もし、バイクに興味を持った方がいたら、まずは中型免許だけでも取ってみたらいかがでしょうか。バイクは性別も年齢も関係ない。僕も教習所は大学生ばかりなんだろうなと思っていたんですけど、実際に行ってみたら、おじさんはいるし、若い女の子も結構いる。幅広い年齢層の方が楽しめるアイテムだと思うんです。ツーリングも楽しいと思います。子供の頃、友達と自転車でどこまでも走ったじゃないですか。あのときの感覚を思い出させてくれるのがバイクなんです。大人の趣味として、すごくおすすめですよ。

カンニング竹山

カンニング竹山 芸人。福岡県出身。テレビでは、『バイキングMORE』『ノンストップ!』(共にフジテレビ)、『探偵!ナイトスクープ』(ABC)、『カンニング竹山のイチバン研究所』(MXテレビ)など、ラジオは『たまむすび』(TBSラジオ)にレギュラー出演中。オンラインサロン「竹山報道局」では豪華ゲストを迎えたトーク番組を展開中!

撮影/橋本直貴
構成/大塩 大
スタイリング/濱中麻衣子(桐原事務所)
衣装協力/チェックハット オーバーライド明治通り店(03-5467-0047)