出演作や私生活を語る連載の第6回。
僕の出演している映画『昨夜は殺れたかも』が10月23日に公開されました。タイトルこそ物騒ですが、ジャンルはラブサスペンスですし、コメディ要素もかなり強い作品です。僕は元極道一家の若頭で、現在は派遣会社の社長を務める梶谷という男を演じています。
最初にお話をいただいたときは、あまり触れる機会のないタイプの作品だと感じましたが、台本を読んで「ああ、こういうことをやればいいのか」と、自分の役割はすぐに理解できました。物語を引っ張るのは、主演の吉野北人を筆頭にキラキラした若い子たちで、僕は彼らを支えるような立ち位置なのだと感じました。
北人は元極道のサラリーマンを演じたのですが、劇中では出ずっぱりでしたし、大変だったと思います。僕は絡むのがほぼ北人とだけだったので、撮影の合間に、彼が所属するTHE RAMPAGEの活動についても聞いたりしました。
実は以前、ドラマ『日本統一 関東編』で、同じTHE RAMPAGEの藤原樹や、劇団EXILEの青柳翔と共演したことがあって、その縁でTHE RAMPAGEのライブに招待していただいたことがあったんです。
ライブ後には、LDHさんがTHE RAMPAGEのメンバーと会う機会を作ってくださったこともあり、まったく知らないという感覚はありませんでした。あのすごいライブをやったヤツらだというリスペクトは最初からあったので、今回も親近感を持って現場に入れました。
映画は北人の役が元極道という設定なので、若頭の僕がしっかりとそれらしい部分を見せないと、彼の設定が効いてきません。比較的コメディタッチに描かれる中で、いかに真実味や説得力を持たせるのか、絶妙な匙加減を求められる作品でした。
判断の難しい部分もありましたが、作品に関わらせていただいたおかげで、こういった映画の魅力を知る良いきっかけになりました。好きな俳優やアイドル、アーティストがスクリーンで活躍すれば、観ているファンはうれしいし、楽しいですよね。キャスティングの重要性も含め、改めて学ばせてもらった作品でした。
一方、今も「俺らでいいのか?」とキャスティングに疑問を抱いているのが、『極道スイーツ~コワモテ俳優2人のぶらり絶品甘味巡り~』です(笑)。
第4回が配信中なのですが、今回は浅草の「紅鶴」さんのパンケーキをいただきました。いや、本当においしかったですね。僕が食べたのはベーコンと目玉焼きのパンケーキにオランデーズソースとはちみつをかけるという、味の想像がつかないメニューでしたが、これが最高でした。撮影が終わった後に、また注文してスタッフのみんなに食べさせたほどおいしかったです。
そもそも僕はパンケーキが大好きなんです。以前も『日本統一』の氷室組の事務所セットを自分たちで作って、ペンキだらけになった帰り道に「なんか食ってくか」と、原宿のパンケーキ店に山崎一門のメンバーを連れて行ったことがあります。後輩を連れて行くなら、普通は焼肉やラーメンなんでしょうけど、僕がどうしても原宿でパンケーキを食べたかったんです(笑)。あんな機会でもないと、行くこともありませんから。
浅草は、僕が足立区出身ということもあって、小さい頃からよく足を運んでいた馴染み深い街です。最近は遠ざかっていましたが、それでも1年ほど前には、ビートたけしさんが主催する『ビートたけし杯「お笑い日本一」』を観覧するため、東洋館を訪れたこともありました。この大会は、たけしさんが若手育成のために行っている催しで、「見においでよ」と呼んでいただいたんです。
大会が終わった後は、錦糸町にある馴染みの焼肉屋にたけしさんをお連れして、みんなで食事をしました。たけしさんとは年に1、2回お会いする機会があるのですが、昔の雑多な芸能界の話など、表には出せないめちゃくちゃな話を聞かせてくださるので、いつも楽しみにしています。
伝えたいことがあった。
浅草ロケでは、後輩で芸人の瞬間メタル・タケタリーノ山口にも出演してもらいました。彼とは『日本統一』で出会って以来、一緒に相撲を見に行くなど、プライベートでも付き合いがある仲です。今回の企画会議で「人力車に乗る」という案が出たとき、彼が浅草で人力車を引いているのを思い出して電話をしました。そうしたら今は「浅草やすまる」という出汁のお店もやっているというので、ロケの途中で寄らせてもらいました。悔しいことに、その出汁が本当においしくて(笑)、僕も山口(祥行)も普通にお土産として買って帰りました。
タケタリーノ山口が出演した『日本統一』は8作目と9作目ですか。11月4日にリリースされた最新作が77作目なので、隔世の感がありますね。物語は氷室がトップに立ち、田村が若頭となり、新たなフェーズに入ります。
今回は中国を題材に、社会的な問題にも踏み込んでいきます。政治的な背景が絡むセンシティブなテーマなので、撮影時は役者やスタッフの間でも受け止め方に温度差がありました。危機感を募らせる人もいれば、気にしていない人もいます。僕としては、危ういテーマだとは思いましたが、そこにある種のリスクを背負ってでも、今の現実を知らない人に知ってほしいという強い思いがありました。多少のリスクがなければ、こうしたデリケートな問題を世の中に示すことはできないのではないかとも思います。また誰かに怒られるかもしれませんが、今回はそういう覚悟で突き進んだので、ぜひ観ていただきたいですね。
完全に舞い上がってしまった。
前回もお話しましたが、セガさんの新作ゲーム『STRANGER THAN HEAVEN(ストレンジャー ザン ヘヴン)』(2027年1月15日発売予定)にも少し触れさせてください。
9月19日には「東京ゲームショウ2026」で、共演する声優の大塚明夫さんと一緒にトークイベントに登壇しました。ステージから見る景色が昨年の「東京コミコン」とまったく同じで、最初はデジャブかと思いました(笑)。あの大勢の人が集まる熱気を肌で感じて、改めてゲームファンの熱量の高さを再認識しました。
大塚さんは本当にオーラがありつつもほんわかした方で、イベントも慣れていらっしゃいますから、盛り上げ役をすっかりお任せしてしまいました。
作品は戦前・戦中・戦後の50年という長い時代を描くスケールの大きな物語です。映画的なストーリーの面白さがあり、台本の量も膨大でした。
僕が演じる浜鉄也の収録は制作の初期段階だったのですが、映像がないことも多く、たまに映像があるとすっかり見入っていました。
しかも、その画面にスヌープ・ドッグや菅原文太さんが映っていて、本当に驚きました。文太さんが登場されるのは事前に聞いていましたが、スヌープ・ドッグのことは聞いていなかったので、「えっ、なにこれ?」と、素のリアクションをしていたと思います(笑)。さらに休憩中、スタッフさんから別のトレーラー映像を見せていただいたら、今度は2パックが出てきて、もう完全に舞い上がってしまいました。
実はスヌープ・ドッグも2パックも、僕と同じ学年で、彼らがデビューした当時からずっと聴いていた大好きなラッパーなんです。まさか自分が彼らと同じ作品に出演できるなんて思ってもみませんでした。特に2パックはすでに亡くなっていますから、ゲームというエンターテインメントだからこそ実現できた夢の共演です。とても平常心ではいられない収録でしたし、セガのスタッフさんも、僕が彼らのファンだとは知らなかったようで、後から驚いていました。
こうしたゲームや映画への出演に加え、プロデューサーとしての仕事も抱えているので、自分で言うのもなんですが、割と忙しいほうだと思います。
そんな仕事の合間を縫って、小沢(仁志)さんが監督を務める草野球チームにはできるだけ参加するようにしています。毎年3月からスタートして、12月頭くらいまで活動しています。今年も週2ペースで試合をしていました。とにかく小沢さんがめちゃくちゃな数の試合を組むんですよ。僕は一応キャプテンをやっているんですが、さすがに夏の暑い時期に連続して試合を行うのは危険なので、「ちょっとやりすぎじゃないですか」と小沢さんと言い合いになったこともありました(笑)。
チームに所属するメンバーは40人近くいますが、いつも来るメンバーは決まっています。僕は自宅がグラウンドに近いので、参加回数も多いほうなのですが、山口(祥行)なんて家が遠いので、年に2、3回しか来ませんから。
僕自身は楽なポジションに入り、ただ純粋に野球を楽しめればいいというスタンスです。でも、小沢さんだけはみんなと本気度が違っていて、この前なんか「トミー・ジョン手術をする」と言い出しましたからね。思わず「あんた俳優だろ!」とツッコんでしまいました(笑)。ジムでもピッチャー用のトレーニングをしているみたいで、あの人は本当にガチですね。
小沢さんの野球チームに加えて、僕は総合格闘技チームの「本宮塾」もやっているのですが、今は時間が取れなくて、なかなか参加できていません。本当はまたみんなで集まってトレーニングをしたいですし、大好きな釣りにも何年も行けていないので、来年はもう少し自分の時間を作って、いろいろやりたいですね。
撮影/朝倉 健(アフロスポーツ)