FILT

 キャンプは子どもの頃からやってましたね。大人になってからも「キャンプはいずれしたいな」と思っていたんですが、全然できていなかったんです。そうしたら、3~4年くらい前に木梨憲武さんとヒロミさんと藤井フミヤさんから、特番のエンディングを西湖のキャンプ場でやるからと、僕やココリコの遠藤(章造)さんが呼ばれたんです。そこで見た、他のキャンプしている方たちのテントにびっくりしてしまって。大きなドーム型でおしゃれだし、外にキッチンがあるし、さらにはゴールデンレトリバーまでつないである。そのとき、遠藤さんが僕に、「竹ちゃん、本当の勝ち組ってこういうことかもしれないな」って言うんですよ。今までは勝ち組というと、海外で良いホテル泊まって、良いもの食べて、なんて思っていたんですけど、そのテントを見たときに、「本当の意味で人生を謳歌するってこういうことなんだな」と思ったんです。ロケ終わりにヒロミさんに「キャンプやりたいんすよ」と言ったら、ヒロミさんも「竹山やれ、楽しいぞ」と言ってくれて、そこから、また始めてみようと思ったんです。

 最近、キャンプ好きが知られてきたせいか、僕なりのキャンプの流儀などを聞かれることもありますが、キャンプはある意味、都会を離れた現実逃避みたいなものだから、基本的に「自由」にするようにしています。
 たとえば、後輩のひぐち君とキャンプに行って「風呂行かない?」と誘ったとき「今はいいです」って断ってもいいんです。それも自由。そもそもしゃべるしゃべらないも自由。先輩がいるからと、気を遣わなくてもいい。朝帰ったり、起きるのも自由だから、お互い起こしもしない。もちろん8時に出ないと仕事に間に合わないというときは、起こしてくれたりもする。でも、基本それぞれソロキャンプをしている感じ。酒飲みながらだんだん日も暮れて、たき火を見ながら自分で料理して、それを食べる。食べるとき「これいる?」って聞いたり、「それ、ちょうだい」とか言って、ちょっとずつもらったり。でも特に干渉しない。それぞれたき火を見ながら、たばこを吸いながら、酒飲みながら、1人ボーッとしてる(笑)。不思議な癒しの時間なんですよ。たき火を見て薪をくべたりしてるだけなんですけど。それが楽しいんですよね。















 キャンプの食事は、特別なことはしない。家で食べているものを外で、自分の分だけ作る形式です。なんだかんだやっぱり焼いたウインナーが一番美味い(笑)。飯としても食えるし、つまみとしても食える。フランクフルトを焼いて、ハインツのマスタードとケチャップを同じ量入れて食べるのが好き。
 最近よく作るのは、ハワイのスーパーで買ってきた豆の缶詰とかビーフシチューの缶詰を鍋に入れ、ベーコンとかも加えて、塩で味付けする料理。外国で食べる“豆のスープ”になる。そこに、ちょっと辛味の香辛料を入れたりとかもしますね。

 最近のキャンプは1泊2日ですね。それもスケジュールがまるまる2日空くことはないですから。昔は仕事が終わってから車をとばして、夜キャンプ場に着いて、テントを張るぐらいの情熱でやっていました(笑)。朝の撤収も早くて、『ノンストップ!』の朝9時入りに間に合うようにしなきゃいけないから、朝6時半にはキャンプ場を出なきゃいけないんですよ。しかも中央道は朝混むし。ひどいときは午後4時に仕事が終わって、そこから河口湖のキャンプ場に行ってました。暗い中でテントを張って、先に着いているメンバーの飲み会に参加。それで朝起きてすぐテントを片づけて帰っていましたね。滞在時間も短いし、疲れるだけ(笑)。でも、その数時間だけでも心地よい癒しがありましたね。

 今はキャンプブームと言われていますが、雑誌やテレビを見ても、キャンプの一番きついところを全部端折ってるんですよ。それは、設営と翌日の撤収です。特に撤収は雨が降っていたら最悪。外で飯食って夜に雨が降ると泥だらけになっている。それを洗ったり、テントを畳んだりしなきゃいけない。畳む前にテントを干したりもします。そういう面倒くさいことが実はキャンプにはあるんだけど、でも、面倒くさいことをやるのがキャンプだから。それが嫌だという人は、ロッジを借りたり、グランピングの施設に行ったりするのも有りだと思う。バーベキューだけできるところもあるから。自分に合ったものを探してほしいですね。

カンニング竹山

カンニング竹山 芸人。福岡県出身。テレビでは、『直撃LIVE グッディ!』『ノンストップ!』(共にフジテレビ)、『探偵!ナイトスクープ』(ABC)、『カンニング竹山の新しい人生、始めます!』(BSテレ東)など、ラジオは『たまむすび』(TBSラジオ)にレギュラー出演中。また、著書『福島のことなんて、誰もしらねぇじゃねぇかよ!』が発売中。

 あと、キャンプをしたいと思ったら、キャンプ場で用具レンタルをしているところもあるから、買う前に1回体験してみて、ハマってから買って揃えた方がいいですね。やってみたら自分には合わなかったとか、よくあるから。
 社会人になってキャンプを始めたいとなっても、1人で行くのは抵抗があるかもしれない。でも、1人でご飯を作って、酒を飲んで、たき火を見るのも楽しいし、ほとんどのキャンプ場でスマホが通じるから、スマホを見たりしてもいい。「キャンプ=バーベキュー」だと思ってる人もいっぱいいるけど、別に何を食べても何を飲んでもいい。キャンプに行くなら自由じゃないと楽しくないと思う。時間を自由に使い、何もないことを楽しむ。自分の時間をいかに楽しめるかが、キャンプを楽しめるかどうかなんじゃないかな。

撮影/橋本直貴 構成/大塩 大
スタイリング/佐藤美紀
衣装協力/override、永島服飾、パウロニア
top

BACKNUMBER

vol.1vol.2vol.3vol.4vol.5

CONTENTS