「50分の間に、あらゆる心象風景を描き切れた作品だと思います。楽曲を集めることでアルバムという体を成しているものも多い中で、物語性も含めてアルバムとして大きな価値を持つ1枚になったかなと」(川島)
「言葉も含めてですけど、映像が喚起されながらストーリーが進んでいくっていう、音楽が奏でられて受け止められていく理想的なプロセスみたいなものが、この作品でできたんじゃないかなと思います」(中野)
高い評価を獲得している2年ぶりのニュー・アルバムについてこう語るロックバンド、BOOM BOOM SATELLITES。この作品を一聴して感じるのが、命の息吹であり、温もりであり、生きることへの限りない希求だ。デジタル技術を駆使したサウンドでテクノやエレクトロとも呼ばれるBOOM BOOM SATELLITESが、ほかでもない人間性を体現していることに、改めて彼らの音楽の真髄に触れた想いがする。それは今作が川島の3度目、さらには4度目の脳腫瘍の再発を乗り越えて完