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「テーマにぴったりですね。こんなに大規模なメジャー映画の中で、一番の“あんぽんたん映画”だと思いますよ(笑)」
 人気コミックの実写化で近年もっとも成功したと言われる『銀魂』。待望の続編で、柳楽優弥は前作に続きクールな土方十四郎を演じる。今回はかなり「はじけた」演技も要求された。
「僕は笑いのセンスがあまりないんです。計算してやってもうまくいかないので“真面目に挑む”しかない。でも福田雄一監督からも『真面目にコメディをやることが、いいんだよ』と言われているので」
 共演者はいずれも、強烈にキャラ立ちしている人ばかりだ。
「小栗旬さんはクールな印象ですけど、撮影後には食事に誘ってくれたり、兄貴分として尊敬しています。菅田将暉くんは本当によく周りが見えている人。周りをフォローするのがとても上手です」
 実は昔から、コメディをやりたかったという。
「もともと僕はお笑いやコメディに強い憧れがあってこの世界に入ったんです。でも、シリアスな映画がデビュー作だったんで(笑)」
 『誰も知らない』でデビューし、カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を史上最年少で受賞したのは14歳のときだ。あまりにも鮮烈なデビューと名声。そのプレッシャーに翻弄された時期もある。しかし、これまでに役者をやめたいと思ったことはない。
「先日、『銀魂』で共演させていただいている佐藤二朗さんのインタビューを読んで、すごく共感したんです。佐藤さんは大学を出て、大手企業に就職したのに、会社を辞めて俳優の世界に入った。なかなかうまくいかなくて苦しんだけれど、『俳優をやる』という気持ちをずっと維持できたことが自分の財産だとおっしゃっていた。僕も同じです。俳優としてうまくいっていないときにも『俳優をやっていたい』という折れない気持ちがあったこと。それが自分の原動力だった」
 蜷川幸雄、福田雄一……心から信頼できる監督や演出家との出会いもあった。真利子哲也の『ディストラクション・ベイビーズ』(’16年)での怪演も記憶に新しい。
「李相日監督の『許されざる者』は難しい役で、すごく怒られました。そうした経験がすべて、今の自分の道につながっているなと思います」
 今作では、うれしい再会もあった。
「伊東鴨太郎役の三浦春馬くんとは、子役の頃からオーディションで顔を合わせていたんです。だから彼との共演はちょっと感動的でした。当時の仲間に28歳になって現場でまた会うって、あんまりないんです」
 撮影後に初めて、一緒に飲んだ。
「10代の頃は誰よりも上手くなりたい思いもあるし、同じ俳優として役を争う立場でもある。だから親しく話をしたことはなかったんです。でもこの歳になると、お互いの俳優としての基盤もビジョンも明確になってきて、大人同士として話し合える。『ああ、ここまで続けてこられたんだな』と、自分の成長も感じられてうれしかったです」
 まだまだ、この先へ。早熟の才は経験を糧に、新たな道を切り開いていくだろう。
『銀魂2 掟は破るためにこそある』
8月17日(金)全国公開。
空知英秋による同名コミックを福田雄一監督が実写映画化し、大ヒットを記録した『銀魂』の続編。前作に引き続き、主人公の坂田銀時を小栗旬が演じるほか、柳楽も前作同様、真選組 鬼の副長・土方十四郎を演じる。金欠のため、アルバイトを始めた万事屋の3人だったが、ゆく先々で天下の将軍様と遭遇する羽目に。一方、真選組では内紛が勃発。かつてない危機に瀕していた。
(配給:ワーナー・ブラザース映画)
http://www.gintama-film.com
(C)空知英秋/集英社
(C)2018 映画『銀魂2』製作委員会

柳楽優弥 やぎらゆうや 俳優。1990年生まれ、東京都出身。2004年公開の映画『誰も知らない』でスクリーンデビュー。近年では、NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』や映画『ディストラクション・ベイビーズ』に出演。公開待機映画に『響-HIBIKI-』(9月14日公開)、『散り椿』(9月28日)がある。また、2019年は主演映画『夜明け』の公開が控える。
ヘアメイク/佐鳥麻子 スタイリング/澤田石和寛(SEPT) 衣装協力/ジャケッ¥52,000 シャツ¥28,000 パンツ¥25,000 / ともにLAD MUSICIAN(LAD MUSICIAN HARAJUKU 03-3470-6760)ブーツ¥24,000 /(ドクターマーチン・エアウエア ジャパン03-5428-4981)
特集 それゆけ、あんぽんたん。
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