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 累計発行部数1400万部突破の超絶人気コミックを、『クローズZERO』シリーズの鬼才・三池崇史が完全実写化した『テラフォーマーズ』。貴家悠の戦慄の同名デビューコミックをベースにした本作は、火星を舞台に、人型に進化した凶暴な生物〈テラフォーマー〉と昆虫のDNAによって“変異”し、超人的なパワーを発揮する人類との壮絶なバトルを描くもの。伊藤英明、山下智久、山田孝之、小栗旬、菊地凛子、篠田麻里子らが驚愕のキャラクターで挑んだ本作で、武井咲は自分を救ってくれた小吉(伊藤英明)に想いを寄せる奈々緒を演じている。
「想像をすごく掻き立てられる壮大な内容なので、今までの常識を覆す映画になるのかなと思っていました。それに、奈々緒という女性は私にはあまり回ってこない面白い役でしたし、『愛と誠』(12)の三池監督とまたお仕事ができるのも楽しみで、ワクワクしましたね」
 それにしても、洗練された戦闘スーツに身を包んだ彼女はこれまで以上にシャープでカッコいい。
「あのスーツは一から採寸し、何度もフィッティングしながら完成させたものなので、私しか着られない。それぐらい身体のラインに沿ったものだから、着るだけで異空間に来たような気分になれました(笑)」
 さらに、二度目のタッグとなった三池監督の現場は「居心地がいいんです」と強調する。
「常に新しいものを作り出そうとしているパワーを感じるので、その場にいるのがすごく楽しい。今回も監督が『テラフォーマーズ』という作品に夢中になっているのが伝わってきたので、私も自然に気合いが入りましたね。三池監督との仕事は集中力が求められるけれど、その無意識のうちにハマッちゃってる感じが私はすごく好きなんです」
 だが、奈々緒は映画の開始早々、とんでもない悲劇に襲われる。
「あの展開にはみんなビックリすると思うけれど、撮影は面白かったですよ。後からCGで加工されるシーンではありますが、ものすごく大きな敵が実際に目の前にいたし、それが向かってくる迫力を現場でも感じることができました。とてもインパクトのある大事なシーンですが、楽しく演じられました」
 今作ではキャスト全員が原作そのままに“変異”するのも見どころ。武井も美しくてセクシーなクモイトカイコガに姿を変えて飛翔する。
「全身メイクで、口も塞がれたからビックリしました。監督が肌の色や羽のリアリティにこだわっていたので特殊メイクに8時間ぐらいかかったんですけど、痛いのより痒いのが我慢できなかったですね(笑)」
 そんな貴重な体験を振り返ってくれた武井さん。その上で、「原作が
あるものは、やっぱりそれをマネするところから始めますね」と語る。
「今回もスーツやメイクはコミックにかなり近づけましたが、実際の人間がやったらこうなるというオリジナルの要素も入れています。でも、私がお芝居を始めた当初は、自分が演じる役に似ている人をテレビで見つけては、この人のマネをしてみよう! というやり方でしたよ(笑)」
 『テラフォーマーズ』には個性的な役者たちが集結したが、役への臨み方や仕事に対する姿勢で見習いたい人はいたのだろうか?
「山田孝之さんや小栗旬さんの役になりきる姿は本当にスゴイと思いました。伊藤さんはカッコいいだけではなく、軽さも出せるし、いろいろな顔を持っている。コミカルもシリアスも演技できる方なので、私も奈々緒の儚さや弱さを表現しやすかった。気さくな伊藤さんと演じることができたからこそ、小吉と奈々緒の息の合った関係性も自然に生まれたんだと思います。」

テラフォーマーズ
映像化が困難といわれた大人気コミック「テラフォーマーズ」を三池崇史監督が完全実写映画化。21世紀、人口爆発により人類は火星移住を計画。ある生き物とコケを素に火星を地球化しようとした。しかし500年たった後、そこは人間を襲う最悪の生き物の巣窟となっていた…。最強最悪の敵《テラフォーマー》との人類の未来をかけた究極の戦いを描くアクションエンターテイメント!
www.terraformars-movie.jp

武井咲 たけいえみ 1993年生まれ。愛知県出身。06年、「全日本国民的美少女コンテスト」モデル部門賞 マルチメディア賞受賞をきっかけにデビュー。その後、ドラマ、映画はもちろん、数多くのCMにも出演。4月29日(祝)公開の「テラフォーマーズ」でメガホンを執る三池崇史監督とは、12年公開の「愛と誠」以来のタッグとなる。
http://www.oscarpro.co.jp/talent/takei/

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