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滝沢カレン

滝沢カレン

撮影/Jan Buus
取材・文/小池貴之

滝沢カレン

滝沢カレン

 モデルとしてファッション雑誌などで活躍する一方、バラエティ番組でも個性的な言動で注目を浴びている滝沢カレン。特に最近は、独特の感性から飛び出すオリジナルの“四字熟語”が話題を呼んでいる。

「きっかけは『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)のアンケートなんです。2回目の出場のとき、特技の欄に書くものがなくて、きっと拾われないだろうと思って、たまたまマネージャーさんたちと勝手に作って遊んでいた四字熟語を書いたら、番組の中で、『ここでつけてみてください』と言われてしまいました(笑)。それから、番組を観た芸人さんたちに四字熟語の話題を振られるようになって、広まった感じです。熟語を用意しているわけではないのでその場しのぎというか(笑)、カメラが回っていて脳がギューってなった時にできるから、私にとっては魔法みたいなもの。だから、日によって変わりますよ(笑)」

滝沢カレン

 その不思議な言語感覚は、インスタグラムでも発揮!

「子どもの頃から絵本や不思議な本を書いて遊んでいました。長文を書くことが好きなんです。インスタをどうやって書いているのかって聞かれたら“一直線”って感じですかね。何かをしながら書いたりはしていません。大げさに言っちゃうと、私の中では一つの作品。だから、一旦書き始めたら休憩時間はいらないんです。何かピンと来て『書きたい!』って思ったら、一気に書いちゃう。指が止まることはないですね。どんなにお腹が空いている時でも、書き終わるまでは何も食べない(笑)。途中まで書いていたけど中断しなければならなくなったら、そのテーマはボツになります。その時の自分の感情が大切だから、下書きもしないです。日付を間違えたりすると“居間の住人たち”がいろいろ言ってくるので、直すことはありますけど、生ものなので編集はしません」

 モデルとタレントの仕事、どちらに自由を感じているのだろうか。

「モデルのお仕事で撮影をしているときに、何かポーズを思いついたからといって、自分で勝手にやったりすることはないです。次のポーズを考えるというよりは、一つの物語の中の流れと言いますか、暖かい風に乗っている感じ。決められた設定と感情があって、そこに寄せていくイメージですね。靴で例えるとモデルのときはハイヒールを履いて、ちょっと背伸びをしているような気分。『私はお姫さま』って自分に言い聞かせています。だって、『自分はかわいくない』なんて思いながら撮影していたら洋服に申し訳ないですから。バラエティに出ているときはスニーカーを履いているような感覚。ホッとして楽しいですし、いろんな冒険ができそう。本当の自分、モデルの自分、タレントの自分と、滝沢カレンが3人いるとしたらバラエティ番組の私は、一番素の自分に近いかもしれないですね」

滝沢カレン

 自由を楽しみながらも”自由とは何か”を常に考えているという。

「自由という考え方は、人間の身勝手な感覚だと思うことがあります。太陽や月は時間通りに動かないといけないし植物も自由じゃない。桜だって、夏に咲きたいかもしれないじゃないですか。だから、人間だけが自由を楽しんじゃっていいのかなと考えたりします。自由を手にするのは動物だけでいいんじゃないかって。もしかしたら、私にとってバラエティ番組に出てるときは、自由なのかもしれません。台本もないですし、そのときに感じたことをしゃべっているだけなので(笑)。お風呂に入っているときや海外のサイトでいろんなファッションブランドを見てウィンドウショッピングを楽しんでいるときも自由と言えば自由。自由でいることって、ある意味わがままなことですよね。でも、そのわがままがないとつまらない。何か、自由って深いなぁって思っています(笑)」

滝沢カレン たきざわかれん 1992年5月13日生まれ、東京都出身。雑誌『JJ』の専属モデルとして活躍。独特な言語感覚とキャラクターでバラエティ番組でも人気に。現在、『NHK高校講座 あらためまして ベーシック国語』(NHK Eテレ)、『沸騰ワード10』(日本テレビ系)にレギュラー出演中。2月2日に自身初となるスタイルブック『地球はココです 私はコレです』(光文社)、2月15日に日めくりカレンダー(SDP)を発売予定。

撮影/Jan Buus 取材・文/小池貴之

ヘアメイク/chisa(ROI) スタイリング/中井綾子(crepe) 衣装協力/ワンピース\40,000、ビスチェ\26,000(共に、ステア 03-5465-2077)