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寿大聡

寿大聡のコラム侍

仲代達矢主宰の無名塾出身。2013年 三池崇史監督作品『地球兄弟』主演。同年、ローマ国際映画祭特別上映作品に選ばれ、三池崇史監督と共に同映画祭のレッドカーペットを歩く。その他主演作:長崎の鐘/紀伊国屋ホール、婢伝五稜郭/俳優座劇場、荒木町ラプソディー/シアターX、蜩ノ記/NHKラジオドラマ、五稜郭残党伝/俳優座劇場、夜を急ぐ者よ/俳優座劇場、他、映画ドラマ多数出演

寿大聡

寿大聡のコラム侍

『秋といえばこれよね』

2016.9.20

さぁ、今月もよろしくお願いします!寿大聡の「コラム侍」です!
暑すぎた夏も終わり、オリンピックも終わり、TBSドラマ「せいせいするほど、愛してる」の放送も今月で最終回を迎えます!撮影の後半は本当に過酷なスケジュールで、スタッフさんは一週間で三時間しか寝ていない方々ばかりで、そんな中、生温い感じで芝居するわけにいかないと日々ギラギラ燃えていました!そんな流れで、僕も昨日の早朝から今朝まで撮影、そして今パソコンの前にという感じです。24時間超えると何だかスイッチ入って脳が冴えますね、逆に。

今回のこの「せいせいするほど、愛してる」では、沢山の素敵な俳優の皆様、監督、スタッフの方々にお会いできて最高でした!TBSの伊與田プロデューサーと頑張ってくれたマネージャーに感謝感謝です!
「半沢直樹」「下町ロケット」等を生みだした大プロデュサー伊與田さん。伊與田さんとの最初の出会いは・・・かれこれ七年・・いやもう八年前になるでしょうか。
僕が無名塾という守られた環境に疑問を感じ、何も後先考えず単身独立するという奇跡の、今考えると本当に無謀すぎる事をした時、無名塾しか知らない、そして他にツテもつながりもない役者が突然そんな事を起こした時どうなるかと言いますと・・・。
そう!!!正解!!!メディアの仕事は一切無くなるのです。自分の力だけで何とかなるほどテレビや映画の世界は、ゾッとするほど甘くはなかったのです。怖いですよ、本当。特にテレビって、家で電気代だけで見れるし、面白おかしい番組も多いし、何となく身近に感じている方も多いと思います。当時の僕はまさにそう思っていました。つまりは心のどこかでナメてた部分があったのでしょう。
けれども・・・実際はテレビドラマに出演する事って・・・思っていた百億倍大変でした!!!
本当に!!!チラッとしか映らない小さな役ですら色々な力関係やコネで決まっているんですもの。ましてや連ドラのレギュラーなんて、気が狂いそうなくらい決まるのが大変なのです。勿論当時の僕なんかそんな事も知らなければ、兎にも角にも何もないわけですから、僕が入る隙間はゼロのゼロです。20代の僕は舞台以外の仕事はゼロでしたし、ストレスと鬱屈した不安定な精神状態が続いて、外では荒れるわ家では鬱だわでメチャメチャでした。
そんな折、日本プロデューサー協会が主催するある企画に参加する事を勧められ、そこで伊與田さんにお会いするのです。それからというもの、何かと気にして頂き舞台を見にきて下さったり。お会いするといつも、「みんながみんな最初からスターじゃないだろ。イチローだって苦労したんだから」、「寿大は役者なんだから!アイドルじゃないんだから焦るな!役者は40,50代になってからだぞ!」といつも元気づけて下さいました(どれほど心が救われたことか!!!!)。
今後もこの御恩を忘れずに、僕に出来る事といえば必死に芸を磨く事しか出来ませんが、良い役者になることを目指して頑張ります!

まずはもっと大きな人間になりたい!
一瞬でスイッチ入っちゃう感性を治したい!
という事で、秋だしサンマでも食べますか!
うん!食べましょうサンマ!うん!