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西田あい

愛され上手

1988年7月14日生まれ、鹿児島県出身。2010年歌謡曲歌手としてデビュー。美人演歌歌手として注目を浴びる。2016年10月19日第7弾シングル「最後の頁」リリース。BS日テレ「歌え!昭和のベストテン」毎週土曜21:00~、bayfm「The BAY☆LINE」毎週木曜16:00~、文化放送「西田あいのおしゃべりあいランドBAR」毎週土曜QR17:45~/HBC17:50~、毎週日曜SF18:00~/OBC17:00~

「愛され上手のふるさと…」

2017.2.20

前回、西田あいを向上させるキーポイントについて書きましたが、私ふと思っちゃったんです。
このコラムのタイトルにもなっている「愛され上手」に近づけているのかしら?と。



ある時、お仕事でふるさとに帰る機会がありました。
全国をまわるラジオ番組が鹿児島に上陸する…しかも中継場所が私の生まれ育った町というなんとも奇跡のような話です。

絵に描いたような自然豊かでのどかな町なので、ラジオがやって来るなんていったらもう大騒ぎ。
その当日は予想以上の町民の方々が中継場所へ駆けつけてくれました。
幼少期、ふるさとで過ごした話や、新曲の他にも思い出深いデビュー曲を歌ったりと、中継はあっという間に終了し、心あたたまるひと時でした。

今では誇らしげに語れる自慢のふるさとですが、実は20歳でふるさとを離れ東京で暮らし始めてから、そのありがたみに気づいたんですよね。
食というものに無頓着だった私は、ふるさと自慢の黒牛・黒豚・薩摩地鶏・新鮮な魚・水・焼酎・お茶などなど、みんなに誇れるモノがこんなに豊かであったことをそれまで知りませんでした。

そして、思春期の頃はふるさとの古い町並みも、街灯が少ないのも、信号が少ないのも、田舎な感じがしていて… 早く大人になって都会に出たいという思いで頭はいっぱいでした。

ところが時間が経つにつれ、歳を重ねるごとに、それらの考えが180度ひっくり返ったんです。

アラサー西田が、得意のひとり旅で出かけるような場所は、どこかふるさとのあの町並みに似ていて、知らず知らずのうちに惹かれていたんだなと思えるし、街灯が少ないおかげで夜になると星空がプラネタリウムかというくらい、すぐ手が届きそうな近さで見ることができる。
自然が豊かだからこそ、水が美味しくて、水が美味しいから食べ物も美味しくなる。
テーマパークとかはないけれど、土があって、花があって、草木があれば色んなことをして遊べたんです。
竹馬が授業で必要な時は竹林へ竹を切りに行ってオリジナル竹馬を作ったりもしましたね。

そして、私が子供の頃は地域のイベントがたくさんあって、子供から大人まで一緒になって必死に汗をかいた地域対抗運動会や、バレー大会もありましたが…なんといっても一番の思い出は、手作りイカダで川下り!でした。

竹林からとってきておいた竹を使い、朝早くから子供と大人協力しあってイカダを作り、完成したチームからいざ川へ出発!

私は泳ぎが得意だったのでみんなが乗るイカダをバタ足で押す係で、川床の岩に足をぶつけて傷だらけになっていました。

夕方になり、ゴール地点で待つお母さんたちの姿が見えた時に、身も心もボロボロになり
もうヘトヘトなはずなのに、最後の力を、振り絞れるんですね!
ゴールした後のおにぎりと豚汁が、なによりも美味しかったなぁ~。


こうしていろんなことを思い返してみると、私って地域のみなさんに育ててもらったんだな~と改めて感じるわけなんです。
帰るところがあり、ふるさとと呼べる場所がある、これってものすごい有難いことだと思い、だからこそ、頑張らなくちゃいけないな、と感じるんです。


そんな私、歌手西田あいにとっては、『ふるさと』と言える、言わせてくれる場所があるんです。

日頃から心からアツく応援してくださる人たちの居る場所です。
家族のように、娘のように、親戚の子のように、近所の子のように、時には恋人のように!?
育ててくださり応援してくれるたくさんのファンのみなさん。

私にとっては、大事な『ふるさと』なのです。


私が頑張れば頑張るほど、『ふるさと』のみなさんが喜んでくれる。
そんな姿を見ると、また私もますます頑張ろうと思えるんです。
たくさんの愛情をもって育ててもらった『ふるさと』に恩返しするために、
もっともっと愛され上手になりたい・・!


こうして書いているうちに愛され上手になれるポイントに気づけたかもしれません。


いかに愛情を注いでもらったか、いかにみなさんに育ててもらったか、
それを忘れることなく胸に刻みながら日々を過ごすことで、またひとつ愛され上手になれるのではないかなと思います。


さらなる愛され上手を目指して・・これからも頑張ります!!

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