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西田あい

愛され上手

1988年7月14日生まれ、鹿児島県出身。2010年歌謡曲歌手としてデビュー。美人演歌歌手として注目を浴びる。2016年10月19日第7弾シングル「最後の頁」リリース。BS日テレ「歌え!昭和のベストテン」毎週土曜21:00~、bayfm「The BAY☆LINE」毎週木曜16:00~、文化放送「西田あいのおしゃべりあいランドBAR」毎週土曜QR17:45~/HBC17:50~、毎週日曜SF18:00~/OBC17:00~

「西田あいツーリスト番外編!」

2016.11.20

みなさん、いかがお過ごしですか?
10月19日にリリースさせて頂きました「最後の頁」で頑張っています、西田あいです。

この曲は、昨年末リリースのアルバムに収録されていた曲で、
ファンのみなさんからの声でシングルカットが決まった作品です。

大切な人と過ごした”あの頃”を思い返し、色んなことがあったけれど・・
あの頃に戻る事は出来ないけれど・・
時が経った今だからこそ伝えられる言葉がある・・ ”かけがえのない日々を ありがとう”

ステージから見える皆さんの中には懐かしそうに、
時には目に涙をため、噛み締めながら聴いてくださる方も・・。

この曲をより多くの方に届けて行けるように頑張ってまいりたいと思います。
今後とも西田あいの応援どうぞよろしくお願いいたします!!!



・・・と、現在、新曲『最後の頁』のプロモーションで全国津々浦々行かせて頂いています!


いろんな方に、いろんな場所でお会いする毎日。
このかけがえのない日々を一生懸命!過ごしていきたいなと思っているのですが・・・

「西田ツーリスト番外編!
『最後の頁』PVロケ地を巡る~かけがえのない日々にありがとう~」

今回のコラムは、
新曲『最後の頁』のミュージックビデオを撮影させて頂いたロケ地をご紹介します。


『最後の頁』ミュージックビデオは初めて曲を聴く方にも、
作品の世界観をより届けられるようにとドラマ仕立てになっているのです。

現代のとあるお店のカウンターに置き忘れられたハンカチからストーリーが始まります。主人公となる男性が、そのハンカチを通して遠い日の思い出の1ページを辿っていく。


【青春時代】
待ち合わせの喫茶店、彼が時間通りに来たためしは一度もなく、いつもの様にギターを抱え駆け足で店に入ってくる。汗だくの彼にサッとハンカチを差し出し、笑顔で彼の言い訳に頷く彼女。そのハンカチは彼からプレゼントされた物。互いに夢を語り合ったその場所で、ある日突然別れが訪れる・・・。

青春時代の回想シーンでカップルがよく通っていた喫茶店。
それはスカイツリーで賑わう押上にひっそりと佇む、レトロな雰囲気の喫茶店「伽羅」。
白髪の似合うスラッとしたマスターと、オシャレで上品なママが2人で営んでいる喫茶店で、ドアを開けると「カランカラン」とドアに付いた鐘が鳴り、一気に昭和にタイムスリップさせてくれるような喫茶店です。

オススメはマスターの淹れてくれる珈琲と、ママの作るサンドイッチ。
「あの頃はね・・」と懐かしみながら昔話をしてくれるマスターの話ときたら、相づちを入れる間もないくらいノンストップで・・初めて行った時は全部聴かなきゃ!とサンドイッチを食べてる暇もなかったのですが、不思議とそれに慣れてくると、いい具合に話に耳を傾けながらサンドイッチを頬張ることが出来て、時折ママと目を合わせると申し訳なさそうにニコッと笑うのでこちらもニコッと微笑み返す・・。すべてが居心地いいのですが、更に・・・

店内の壁は、いわゆる「珈琲色」に染まっていて、もともと白い壁だったんだよと聞かされても最初は信じられなかったくらい、自然な色合いがお店の雰囲気とマッチしていて、これまでいろんな人達のドラマを見てきたんだろうなぁと感じさせてくれるんです。

下町気質の気難しそうな話し口調で「普段はお願いされてもテレビやそういう類のものには協力しないんだようちは。」と頑なに話していたけれど、区画整理で近いうちにお店をたたむかもしれないからと最後の思い出に・・と、今回の撮影を特別に承諾して下さったマスターとママ。

そんな経緯もあったので、私自身も一枚でも多く想い出を写真に残そう!と、このコラムではお馴染み!?マイカメラを持参して撮影が行われている間、とにかく写真を撮ることにしました。

昔から玄関に置かれていたであろう置物、撮影日の日付けになっている日めくりカレンダー、鮮やかな色の熱帯魚、こだわりの珈琲を入れるための道具、年季の入ったテーブル、お店の中に運び込まれた撮影機材、その様子を見つめるマスターの横顔、その姿を微笑ましそうに眺めるママの横顔、そして長年の歴史が刻まれた珈琲色の壁・・。

これまでどれだけの人がこのお店に足を運び、このテーブルで色々な話をして、
それぞれの時間を過ごしてきたんだろう・・。
マスターとママはどれだけの人の人生をこのカウンターから覗いてきたのだろう・・。

写真を撮りながらそんな事を考えていると、全てがキラキラして見えてきて、今こうやって青春時代の思い出を歌った作品の、まさに!青春時代のシーンをこの場所で撮影しているという事が奇跡の様だなぁ・・と思えて仕方ありませんでした。

後日・・、撮った写真をプリントして、オリジナルのアルバムを作り、出来上がったミュージックビデオをDVDにしたものと一緒に持ってお礼のご挨拶に行くと、そこにはいつもと変わらないカウンターで待ち構えるマスターと、穏やかな笑顔のママが迎えてくれて、止まらない話とこだわりの珈琲、優しい味のサンドイッチを楽しむことが出来ました。
実はひっそりとミュージックビデオに出演して下さっているマスターは早速周りの人から「見たわよ!出てたじゃない!」と言われていた様で、嬉しそうにそんな話を聞かせてくれ、こちらまで嬉しくなりました。

下町気質からか、最初は気難しい方だと思っていたマスターとママが「良い思い出になった。これからあなたの事応援しなくちゃね!」と笑顔で話してくれると優しくて温かいものに包まれた様な、なんとも言えない幸せな気持ちになり・・しっかりとおふたりの手を握り、飛躍を誓ったのでした。

その後・・・私がNHKの歌番組『うたコン』に出演した際には、ママから報告があり・・・
「お父さんが嬉しそうに手を叩きながら泣いて観ていたよ。」と。

このご縁に感謝の気持ちでいっぱいになりました。


そして・・・シーンは変わり・・・

【現代】
置き忘れられたハンカチを取りに戻ってきた女性の姿が、あの頃の彼女に重なって見えた。
僕は今でも、君との約束を守っているよ・・。

現代のシーンでロケ地となったのが、おじさまの街・新橋にあるフォーク酒場「落陽」。
お店の名前から察する通り吉田拓郎さんを愛するフォーク好きによる、フォーク好きのためのフォーク酒場で、もちろん「落陽」とは吉田拓郎さんのヒット曲のタイトルにちなんだもの。

実は撮影の前に何度か「落陽」に訪れた事があるのですが、それというのも・・
新曲『最後の頁』のカップリング曲『ショーウィンドーの雨』を作曲して頂いた四元健一さんがオーナーを務めるお店なんです。

偶然にも四元さんは、私と同じく鹿児島県のご出身・・これはご縁を感じずにはいられません!!


店内にはこだわりのギターが幾つも置かれていて、お客様は自由にそれを弾いていいのです。
おもむろに少し酔いのまわったスーツのおじさまがギターを手にしてマイクの前にスタンバイすると、また別のおじさまがベースを手にし、同じ様に次々と電子ドラムやキーボード、パーカッションの前にスタンバイしたおじさま達が目を合わせて、演奏をし始める・・。

打ち合わせ無しに、それぞれが感覚とノリで一曲を演奏し、歌い始めている・・これが、フォーク酒場というものなの?その光景を目の当たりにして私の中の驚きとドキドキとワクワクが止まりませんでした。

きっとみなさん、若い頃こうやって仲間と集まって楽器を弾いて夢を語り合っていたんだろうなぁ・・。
普段は、ビシっと働いていらっしゃる、それは会社ではお偉い方のような雰囲気の方も、ここにきて楽器を手にすると、”あの頃”に戻っちゃうんだろうなぁ・・。と感じました。


みなさんの青春を覗かせてもらっている様な感覚で、その演奏に身を任せゆらゆら漂っていると、それぞれのテーブルでお酒片手に聴いていたおじさま方がおもむろに歌いだし、気づけば店内は大合唱の大きな波が起こっていて・・・


私は日頃からテレビの歌番組やコンサート等で昭和歌謡のカバーをさせて頂く事が大変多く、今までも昭和の名曲を 西田あい なりに歌い継いでいきたいという思いで歌わせて頂いていましたが、よくよく考えてみるとその一曲一曲それぞれに、みなさんの思い出が重なっていて、誰かにとってのかけがえのない一曲なのだとしたら・・と考えてみると名曲をカバーする事とはとても重みがある事だなぁ。

・・・たそがれ西田です。


みなさんにとってかけがえのない日々にそっと寄り添えるよう、
これからも大切に、歌って参りたいと思います。

「最後の頁」もみなさんの人生に寄り添う一枚になりますように。
うん、そうできるようにガンバリマス!





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